フルーエント
リーズナブルでシンプルな機能とデザインでありながら、体を優しくしっかりと包み込む上質な座り心地。
人間工学に基づいてフレームの形状やメッシュ素材の張り方に技巧を凝らし、座面には新開発のシェルを採用しています。
リーズナブルでシンプルな機能とデザインでありながら、体を優しくしっかりと包み込む上質な座り心地。
人間工学に基づいてフレームの形状やメッシュ素材の張り方に技巧を凝らし、座面には新開発のシェルを採用しています。
好評を得ている2014年発売の「シルフィー」の快適な座り心地を、リーズナブルな価格帯で実現できないかというところから企画が生まれた。ターゲットコストと機能を両立するため、背の調節機能は必要最小限にし、椅子本体の構造をよりシンプルにしなければならない。採用する素材や部品点数、縫製の工程まで根本的な見直しを行なう必要があった。さまざまな制約のあるなか、背と座の構造に焦点をしぼって開発を行なうことを主眼におき、プロジェクトはスタートした。
快適性を生み出すために、背もたれは人の体の形に沿う立体的な構造を目指した。企画や設計、張り職人と共に木枠での試作を何度も繰り返し、フレームの形状やメッシュの材質、張り方なども、数多くのパターンを検証した。最終的には、メッシュの張り方を工夫することにより、腰まわりにフィットする立体的な3次元カーブを生み出せることがわかった。ここから、実際に背メッシュ枠を構成する樹脂素材にて木枠の試作と同様の効果を生み出すフレーム形状を探求し、小柄な人から大柄な人までフィットし、包み込まれるようなホールド感を実現した。この新たに開発された背もたれの形状は「ラウンドフィットバック」と名付けられた。
また、腰まわりのフレームデザインは、ラウンドフィットバックを実現するための部材を覆い隠す役割を担い、椅子全体の印象を決定づける重要な要素となる。それにはクレイモデルを削り出し、背もたれのサイドフレームのフォルムと自然とつながるように、優しく有機的な曲線をつくり出していった。
座面については、オカムラ独自の「異硬度クッション※」の採用に加えて、さらなる快適性を追求するために、クッションを支える座シェルの開発にも取り組み、設計とデザインで協働し、さまざまな形状を試作し検討を重ねた。その結果、誕生したのが「ブリッジベンディングシェル」だ。シェルに刻まれた複数のスリットがブリッジのごとく突出しており、それが座った瞬間に変形することで、体を受け止め衝撃を吸収する。また、座っている際に、おしりが適度にはまり込み、心地良さが長時間持続する。さらに、コスト削減の目的から、菅原はそのシェルに調節レバーを一体化させるという、もうひとつの新たな開発も実現させた。 ※オカムラが独自に開発した、硬さの異なる3種のウレタンを一体成形した座面のクッション