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Exhibition

ショールーム・フィクション 線のような家具と家具のような立体

会場:
オカムラ ガーデンコートショールーム
東京都千代田区紀尾井町4-1 ニューオータニ・ガーデンコート3F
会期:
2024年9月13日(金)ー 27日(金) 10:00~17:00(日曜祝日休館)
作家:
山田紗子(建築家), 丸山のどか(アーティスト)
企画:
五十嵐太郎
関連イベント:
トークイベント2024年9月14日(土)15:00~16:00
学生ワークショップ 2024年9月18日(水)15:00〜17:00

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作家・企画者プロフィール

山田紗子

1984年東京都生まれ。大学在学時にランドスケープデザインを学び、藤本壮介建築設計事務所で設計スタッフとして勤務の後、東京芸術大学大学院に進学。在学時に東京都美術館主催「Arts&Life:生きるための家」展で最優秀賞を受賞し、原寸大の住宅作品を展示する。独立後の主な仕事として、屋内外を横断する無数の構造材によって一体の住環境とした「daita2019」、形や色彩の散らばりから枠にとらわれない生活を提案した「miyazaki」等の住宅作品や、樹木群と人工物が渾然一体となる環境を立ち上げる2025年大阪関西万博休憩施設(2025年公開)などがある。主な受賞に、第三回日本建築設計学会賞大賞、第三十六回吉岡賞、Under 35 Architects exhibition 2020 Gold Medal、 第三回小嶋一浩賞など。

https://suzukoyamada.com/
山田紗子 YAMADA Suzuko

Concept

家具は、人と場の間に境界線を描く。人の体や行動を支えるためにデザインされた形は、同時に、人が空間に関わるための境界である。その境界線が開いたり閉じたりすることで、人はその場に近くなったり遠くなったりする。

境界線、つまりアウトラインだけで家具を作る。たとえばそれは頭の先よりも少し上を通り、右肩の後ろをかすめて、足元に水たまりを描く。または左右に手を伸ばしたようにすっと広がり、背後に大きな円を描くかもしれない。そのような家具を7つ並べる。そこではある時は、誰かのアウトラインが自分のアウトラインになり、その逆もある。複数のアウトラインが交錯する場に人や物が出入りし、常に揺れ動く境界と影が新たな場を立ち上げる。

丸山のどか

1992年、新潟県生まれ。2018年、愛知県立芸術大学大学院美術研究科美術専攻彫刻領域修了。ベニヤや角材などの製材された木材を用いて、言葉や風景を表象的に切り取り、立体化する作品を制作。現実と虚構が入り混じり、次元の境界が曖昧となる作品を発表している。
近年の主な展覧会に、「味/処」(神奈川県民ホールギャラリー、神奈川、2023年)、「アートサイト名古屋城2023」(名古屋城二之丸庭園、愛知、2023年)、「Encounters」(粟津邸、神奈川、2023年)、個展「資材館」(YEBISU ART LABO、愛知、2022年)、「アッセンブリッジ・ナゴヤ2020」(旧・名古屋税関港寮、愛知、2020年)などがある。

https://www.nodokamaruyama.com/
丸山のどか MARUYAMA Nodoka

Concept

人が家具と接する瞬間は日常生活の中で何度も訪れる。
脱ぎ捨てた服、積まれた書類、忘れ物のスマートフォン、行き場がない観葉植物などが家具の上に置かれる。
忙しない日々の中で、本来の機能とは違う使われ方をする家具たちは、まるで生活の痕跡を一時的に展示するための台座のようにも見えてくる。

五十嵐太郎

1967年、フランス・パリ生まれ。東北大学大学院工学研究科教授。博士(工学)。専門は建築史・建築批評。ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展2008日本館コミッショナー、あいちトリエンナーレ2013芸術監督をつとめる。「3.11以後の建築」展、「戦後日本住宅伝説」展、「インポッシブル・アーキテクチャー」展、「窓」展、「装飾をひもとく」展、「Windowology」展、「Quand la forme parle」展、「アニメ背景美術に描かれた都市」展などを監修・キュレーション。著作は『終わりの建築/始まりの建築』(INAX出版、2001年)、『過防備都市』(中央公論新社、2004年)、『美しい都市・醜い都市』(中央公論新社、2006年)、『建築はいかに社会と回路をつなぐのか』(彩流社、2010年)、『被災地を歩きながら考えたこと』(みすず書房、2011年)、『モダニズム崩壊後の建築』(青土社、2018年)『建築の東京』(みすず書房、2020年)、『増補新版 新宗教と巨大建築』(青土社、2022年)、『増補版 戦争と建築』(晶文社、2022年)、『誰のための排除アート』(岩波書店、2022年)など多数。

五十嵐太郎 IGARASHI Taro

Concept

予期されない出会いや出来事の場として生まれたOPEN FIELDの2回目の展覧会では、異なるジャンルのクリエイター、すなわち建築家の山田紗子さんと、アーティストの丸山のどかさんによるコラボレーションを企画した。二人とも期待されている若手である。山田さんは、ジャングル・ジムのような屋外空間を備えた野心的な自邸、daita2019などで注目されたほか、インスタレーションや展覧会の空間構成も手がけている。また丸山さんは、家具や小物など、身近な日常生活で見られるモノを対象としつつ、ベニヤや角材を用いて再現する手法で知られ、各地の展覧会に参加している。
そこで今回は日常の風景に違和感をあたえながら、異世界の存在を想像させる空間の創出をめざした。そもそもOPEN FIELDの会場が、オカムラのガーデンコートショールームの一部であることを踏まえ、ここをニュートラルなホワイトキューブとしてリセットせず、普段の雰囲気を残しながら、むしろ製品を陳列する「ショールーム」という位相をズラすことができるのではないか。
丸山さんがつくるのは、本物のようなモノ。これらは実用性を備えた家具や小物ではなく、抽象化された立体作品=彫刻である。しかも表面は絵画のようにペイントされている。三次元の存在でありながら、二次元的だ。一方、山田さんは空間の中で踊る線というべき細いスチールパイプのインスタレーションを制作し、それらが重なりあう室内の風景を生みだす。これは意味を剥奪された抽象的なモノのように見えるが、座るなどの機能をもち、家具的にふるまう。ときとして二次元に感じられるかもしれないが、三次元に展開する。

したがって、アートとデザイン、あるいは二次元と三次元が反転したり、宙吊りになるのが、「ショールーム・フィクション」の空間となるのだ。

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About

オカムラのショールームに 誕生した新しい表現の場 ー OPEN FIELD 広がるフィールド、 その先に何が待っているのだろうか? あなたの前には、すでに無数に未来の断片が散らばっている。 予期せぬ出会いがアイデアを生み、現実となる。 空間デザインの可能性をさぐる探検がはじまる。

OPEN FIELDは、「人が活きる環境づくり」を目指すオカムラによる 空間デザインプロジェクトです。 気鋭の建築家やアーティストによる展示、 学生とオカムラの若手デザイナーが協働するイベントなど、 空間デザインのこれからを考えていきます。

Activity Log

若手デザイナーで構成される「デザイン部」が、企画展やイベントなどの活動を内側の視点からご報告

    Past Exhibition

    Concept

    OPEN FIELD(オープン・フィールド)は、什器やオフィス家具から内装デザインを含めた働く環境のトータルな場づくりの実績がある株式会社オカムラが主催する企画展です。建築史家の五十嵐太郎氏(東北大学教授)をキュレーターに迎え、ショールーム内に気鋭のアーティストによるインスタレーションを発表します。また、弊社デザイナーとの協働や学生が参加できるイベントを実施し、空間デザインの多面的な考察を実験します。

    Resorces & Information

    デザインを志す若手からエキスパートまで、オカムラはさまざまな角度からみなさまにアプローチしています

    OPEN FIELD Explore Pieces to the Beyond 

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    働く環境のトータルな場づくりの実績がある株式会社オカムラが主催する企画展です。

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